「気づくと歯を食いしばっている」
「朝起きると顎が疲れている」
「食いしばりと一緒に肩や首も凝っている」
このようなお悩みを感じている方は少なくありません。
食いしばりは、顎周りだけの問題だと思われがちですが、実際にはストレス、睡眠、呼吸、姿勢、首や肩周りの筋緊張など、さまざまな要素が関係しています。
そのため、顎だけを意識するのではなく、身体全体の緊張状態や動き方を見直すことも大切です。
今回は、食いしばりと姿勢・呼吸の関係、そしてピラティスでできる身体の整え方について解説します。
そもそも「食いしばり」とは?
食いしばりとは、上下の歯を強く噛み合わせたり、顎周りに力が入ったりする状態です。
日中に無意識に歯を噛みしめることもあれば、睡眠中に起こることもあります。
例えば、
• 集中しているときに歯を噛みしめている
• パソコンやスマートフォンを使っているときに顎に力が入る
• 朝起きたときに顎が疲れている
• 頬やこめかみが張っている
• 首や肩が凝りやすい
• 頭痛を感じることがある
といった場合には、無意識の食いしばりが関係している可能性があります。
ただし、顎の痛みや開けにくさ、歯のすり減りなどがある場合には、歯科医院などで状態を確認してもらうことも大切です。
食いしばりの原因は?
食いしばりは「顎だけ」の問題ではありません
食いしばりというと、咬筋など顎周りの筋肉に注目しがちです。
しかし、身体はそれぞれ独立して動いているわけではありません。
頭部、首、肩、胸郭、背骨、骨盤などは姿勢や運動の中で連動しています。
例えば、頭が前に出た姿勢が長く続くと、首周りの筋肉に負担がかかりやすくなります。
さらに肩が上がったり、胸郭の動きが小さくなったりすると、呼吸も浅くなりやすくなります。
こうした身体の緊張が続くことで、無意識に顎にも力が入りやすくなることがあります。
もちろん、姿勢が食いしばりの唯一の原因というわけではありません。
食いしばりには心理的ストレスや睡眠状態、生活習慣などさまざまな要因が関係するため、「姿勢を改善すれば必ず食いしばりがなくなる」と考えるのではなく、身体全体の緊張を見直す一つの方法として考えることが大切です。
呼吸と食いしばりの関係
食いしばりが気になる方に、ぜひ意識してほしいのが「呼吸」です。
ストレスや緊張が強いと、身体に力が入り、呼吸が浅く速くなっていることがあります。
反対に、ゆっくりとした呼吸を意識すると、身体の過剰な緊張に気づきやすくなります。
ピラティスでは、動作と呼吸を組み合わせながら身体をコントロールしていきます。
呼吸に意識を向けることで、
「肩に力が入っている」
「首が緊張している」
「顎を無意識に噛みしめている」
など、自分では気づきにくかった身体の状態に気づくきっかけになります。
ピラティスではどのように食いしばりにアプローチする?
食いしばりそのものをピラティスだけで治療することはできません。
しかし、食いしばりに関連している可能性のある姿勢や呼吸、首・肩・胸郭の動き、全身の過剰な緊張にアプローチすることはできます。
① 胸郭の動きを引き出す
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などで背中が丸くなると、胸郭が動きにくくなることがあります。
ピラティスでは、背骨や胸郭をさまざまな方向に動かしながら、呼吸をしやすい身体づくりを目指します。
② 首・肩周りの過剰な緊張を見直す
運動をするときに、本来使いたい場所ではなく首や肩に力が入りやすい方もいます。
ピラティスでは、身体を一つのパーツとして見るのではなく、全身の動きを確認しながら、必要以上に力が入っている部分を見つけていきます。
「頑張って動く」のではなく、必要な筋肉を必要なタイミングで使うことがポイントです。
③ 姿勢を整える
頭部が前に出る、肩がすくむ、背中が丸くなるなどの姿勢が習慣になっている場合、首や肩周りに負担がかかりやすくなります。
ピラティスでは、背骨や骨盤の位置、肩甲骨の動きなどを意識しながら、無理なく身体を支えられる姿勢を目指します。
④ 「力を抜く」感覚を身につける
意外と重要なのが、必要以上に力を入れないことです。
ピラティスでは身体をコントロールすることを大切にしますが、常に力を入れておくわけではありません。
動くときに必要な筋肉を使い、それ以外の部分はできるだけ余計な緊張を減らしていきます。
これは食いしばりが気になる方にとっても、自分の身体の緊張に気づく練習になります。
自宅でできる「食いしばりチェック」
まずは日常生活の中で、自分が歯を噛みしめていないか確認してみましょう。
リラックスしている状態で、
「上下の歯は接触していないか?」
を確認します。
安静時には、上下の歯が常に接触している必要はありません。
仕事中、スマートフォンを見ているとき、車を運転しているときなど、集中している場面で顎に力が入っていないか確認してみましょう。
また、
「舌の位置」
「肩の力」
「呼吸の深さ」
にも意識を向けてみると、自分の緊張状態に気づきやすくなります。
食いしばりが気になる方こそ「身体全体」を見てみよう
食いしばりがあると、「顎をどうにかしなければ」と考えてしまいます。
しかし、身体はすべてつながっています。
顎だけではなく、
呼吸
↓
胸郭
↓
背骨
↓
肩・首
↓
頭部
といった身体全体の動きを見直すことで、自分でも気づかなかった身体の使い方が見えてくることがあります。
ピラティスは、単純に筋肉を鍛えるだけではありません。
自分の身体がどのように動いているのかを知り、必要なところに力を入れ、必要のないところは力を抜く。
その身体のコントロールを身につけていくことも、ピラティスの大きな魅力です。
食いしばりが強い場合は専門機関への相談も
食いしばりには、ストレスや睡眠、歯並び・噛み合わせ、顎関節の状態など、さまざまな要因が関係しています。
そのため、ピラティスだけですべてを改善できるわけではありません。
• 顎に強い痛みがある
• 口を開けにくい
• 顎から音がする
• 歯が欠けたり、すり減ったりしている
• 朝起きると顎が強く疲れている
• 頭痛や顔の痛みが続く
といった場合には、まず歯科・歯科口腔外科などで相談することをおすすめします。
そのうえで、日常生活における姿勢や呼吸、身体の緊張を見直す方法として、ピラティスを取り入れてみるのも一つの方法です。
まとめ
食いしばりだけではなく、
「肩こりもひどい」
「首がいつも張っている」
「呼吸が浅い気がする」
「デスクワークで姿勢が崩れている」
など、複数のお悩みがある方にも、身体全体の状態からアプローチしていきます。
「最近、気づくと顎に力が入っている」という方は、まずは日常生活の中で自分の身体の緊張に気づくところから始めてみましょう。
ピラティスを通して、頑張りすぎている身体を見直す時間をつくってみませんか?
自由が丘・大岡山エリアでは、『HAL Pilates ハルピラティス』で専門的なピラティスを受けることができます。
作業療法士が監修する、女性専用のパーソナルピラティススタジオで、一人一人に合わせた姿勢・動作分析をもとに、完全オーダーメイドでのピラティスプログラムを考案します。
あなたもぜひ一度、ピラティスで身体の変化を体感してみてください。

コメント