一番の違いは ”呼吸” にある!
ピラティスとヨガ。「何が違うの?」という疑問をよく耳にします。
多くのサイトでも起源や目的の違いを述べていますが、一番の違いは ”呼吸” です。
ヨガが腹式呼吸(息を吸った時にお腹が膨らむ)であるのに対し、
ピラティスは胸式呼吸(息を吸った時に胸が膨らむ)を使います。
ここでは解剖学的な観点とフィットネスの観点から呼吸法の違いについて徹底解説。
結局どっちが良いの?の疑問を解決していきます。
どっちがいい?腹式呼吸 vs 胸式呼吸
私たちは、寝ている時も、起きている時も、遊んでいる時も、常に休まず呼吸をしています。
鼻や口から入ってきた空気が、気管・気管支を通り肺に流れ込んで、最終的には血液のなかに酸素を運ぶまでの過程を呼吸といいます。
ここで考えたいのは、「息を吸って酸素を入れたい場所は肺である」ということです。
肺を膨らませるためには、肋骨で構成されている胸郭という部分が広がっていく必要があります。胸郭が大きく広がると、たくさんの酸素を身体に取り込むことができ、疲れにくくなるのです。
胸郭の広がり幅をガソリンのタンクと考えてみてください。同じ燃費なら、30Lタンクの車は頻繁にガソリンを入れなくては走ることができません。頻繁に休息を取らないと、息切れをしたり、疲労を感じる状態と同じです。一方60Lタンクの車は、一度に長く走ることができます。
そうすると、息を吸ってお腹が膨らむのに、肺が膨らまない状態の腹式呼吸は、呼吸という運動からすると少しおかしな状態になっていることになります。
しかし、腹式呼吸が悪いということではありせん。
腹式呼吸にはインナーマッスルの腹横筋・骨盤底筋などの筋肉を意識して収縮しやすくするなどのメリットもあります。
胸式呼吸が正しく機能的にできた上で、腹式呼吸が行えるようになると最強というわけです。
意外とむずかしい!?胸式呼吸のコツ
いつもの呼吸をしているとき、胸郭が広がっていない方は意外と多いです。
自分の右手で左の肋骨付近に触れながら呼吸をしてみてください。初めは動きが小さくても、触れているだけで徐々に広がってくると思います。
ベルトを背中に巻いて、両手で前に軽く引っ張りながら呼吸をしてみたり、
ベッドに仰向けになって、自分の肋骨が左右に広がる感覚を感じながら呼吸をしてみたりすると
より大きく、胸郭を広げることができます。
この気づきを与えてくれるのが、ピラティスです。
ピラティスではこの胸式呼吸だけでなく、背骨や骨盤の動きも自分の感覚を磨いてコントロールできるようにしていきます。
この呼吸や身体のコントロールが身につくと、自分の力で自分の体調を整えることができるようになってきます。
ぶり返す痛みで整体通い… ヨガをしているけど不調ばかり… 疲れが取れない…
そんな方にはピラティスをおすすめします!
ピラティスの効果も上げる!?
エクササイズをしながらでも胸式呼吸ができるようになると、ピラティスのエクササイズそのものの効果も格段にアップします。
ピラティスで用いられる胸式呼吸は動きのリズムを作り、正しい筋肉の位置・骨の位置に整えてくれます。
正しい呼吸・正しい姿勢を身につけるには、まずは1対1のパーソナルピラティスで基礎を十分に学ぶ必要があります。
特に、医療の国家資格やピラティスの国際資格を持ったインストラクターは、
解剖学や医療の知識、ピラティスの基礎知識や幅広い応用力を持つため有力です。


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