「歩くとすぐ疲れる」
「長時間歩くと腰や膝が気になる」
「歩き方のクセが気になる」
「最近、足が上がりにくくなった気がする」
このような悩みを感じたことはありませんか?
歩くことは、私たちが毎日の生活で何気なく行っている動作です。
しかし、歩行には足だけでなく、骨盤、背骨、股関節、膝、足首、体幹など、全身のさまざまな部分が関わっています。
そのため、歩き方を考えるときには「足の動き」だけを見るのではなく、身体全体の動きを見ることが大切です。
ピラティスは、身体の使い方や姿勢、関節の動き、筋肉のコントロールなどを意識しながら行うため、歩行を見直すきっかけにもなります。
今回は、ピラティスと歩行の関係について解説します。
歩行は全身を使った運動
歩くとき、私たちは足だけを動かしているわけではありません。
一歩を踏み出すためには、股関節や膝、足首が連動して動き、骨盤や背骨も歩行に合わせて動きます。
さらに、身体が倒れないように体幹が安定し、腕も自然に振られます。
つまり歩行は、
・足部
・足関節
・膝関節
・股関節
・骨盤
・背骨
・肩や腕
・体幹
などが協調して行う全身運動です。
どこか一部分の動きが小さくなったり、身体を支える力が不足したりすると、別の部分がその動きを補うことがあります。
これが、いわゆる「歩き方のクセ」につながることがあります。
姿勢は歩き方にも影響する
歩行を考えるうえで、姿勢も重要なポイントです。
例えば、普段から身体が丸くなりやすい方は、歩くときにも頭や肩が前に出たり、股関節を十分に使いにくくなったりする場合があります。
反対に、無理に胸を張りすぎると、腰を反らせて歩くような動きにつながることもあります。
大切なのは、「正しい姿勢を作って歩く」ことではありません。
身体を必要以上に緊張させず、頭部・背骨・骨盤などが自然に動ける状態をつくることです。
ピラティスでは、背骨や骨盤の位置を意識しながら身体を動かすことで、自分の姿勢や身体の使い方に気づきやすくなります。
骨盤の動きも歩行に関係する
歩行では、左右の脚が交互に動きます。
そのとき骨盤も完全に固定されているわけではなく、歩行に合わせて動きます。
骨盤をガチッと固めたまま歩くのではなく、脚の動きと連動して自然に動けることが重要です。
ピラティスでは、骨盤を安定させるだけでなく、「安定させながら動かす」という身体のコントロールも行います。
これは歩行のような全身運動を考えるうえでも重要な考え方です。
股関節が動くことも大切
歩行では、脚を前後に動かすために股関節が働きます。
しかし、長時間の座り姿勢や運動不足などによって、股関節を大きく動かす機会が少なくなっている方もいます。
股関節が十分に動かしにくい場合、身体は別の部位で動きを補おうとすることがあります。
ピラティスでは、股関節周囲の筋肉を使いながら、骨盤や体幹との連動を意識して動かしていきます。
「股関節を柔らかくする」だけではなく、必要な範囲で安定させながら動かすことがポイントです。
足元も歩行の重要なポイント
歩行では、足が地面に接するところから身体全体へ力が伝わります。
そのため、足部や足首の動きも重要です。
足の裏には、身体を支えるためのさまざまな構造があります。
歩くときには、足が地面に接した際の衝撃を受け止めたり、身体を前へ進めるための力を伝えたりします。
足首の動きや足部の使い方に偏りがあると、膝や股関節など上の関節にも影響する可能性があります。
ピラティスでは、足裏の感覚や足首の動きなどにも意識を向けることがあります。
普段あまり意識していない「足元」に目を向けることも、身体の使い方を見直すきっかけになります。
体幹の安定も歩行には欠かせない
歩行中、脚を動かしている間も身体の中心は安定している必要があります。
体幹が不安定だと、脚を動かすたびに身体が大きく揺れたり、必要以上に力を使ったりすることがあります。
ピラティスでは、腹筋だけを鍛えるのではなく、呼吸をしながら背骨や骨盤をコントロールすることを大切にします。
「固める」のではなく、「動ける安定性」をつくることがポイントです。
これは歩行のように、身体を安定させながら手足を動かす動作にもつながります。
ピラティスをすると歩き方が変わる?
ピラティスを行えば、必ず歩き方が変わるというわけではありません。
歩行には筋力、関節の可動性、バランス、神経系、痛みの有無、日常生活での身体の使い方など、さまざまな要素が関係しています。
そのため、「ピラティスをすれば歩行が改善する」と一概に言うことはできません。
一方で、ピラティスを通して、
・自分の姿勢に気づく
・身体の左右差を意識する
・股関節や足首を動かす
・体幹を安定させながら手足を動かす
・身体をコントロールする感覚を身につける
といった経験を積むことは、日常の身体の使い方を見直すきっかけになります。
「歩き方を直す」より「身体の使い方を知る」
歩き方が気になると、「かかとから着地しなければ」「つま先をまっすぐにしなければ」など、歩き方そのものを修正しようとする方もいます。
しかし、歩行は非常に複雑な全身運動です。
歩き方だけを無理に変えようとすると、かえって身体に力が入りすぎることもあります。
まずは、
「自分はどんな姿勢で立っているのか」
「片脚で身体を支えられているか」
「股関節は動いているか」
「足裏を感じられているか」
など、自分の身体の状態を知ることが大切です。
ピラティスは、その「気づき」をつくるための方法の一つです。
日常の「歩く」を身体づくりに活かす
歩行は特別な運動ではありません。
通勤、買い物、駅までの移動など、日常生活の中で何度も行っています。
だからこそ、普段の歩き方や身体の使い方を見直すことは、日々のコンディショニングにもつながります。
ピラティスで身体を動かした後に、
「足裏を感じながら歩いてみる」
「背骨を自然に伸ばしてみる」
「肩の力を抜いて腕を振ってみる」
など、レッスンで得た身体の感覚を日常生活に取り入れてみるのもおすすめです。
まとめ
歩行は、足だけではなく、骨盤、股関節、膝、足首、背骨、体幹など全身が連動して行う動作です。
そのため、歩き方を見直すときには、歩行だけを見るのではなく、普段の姿勢や身体の動かし方を知ることも大切です。
ピラティスでは、呼吸をしながら身体をコントロールし、姿勢や骨盤、股関節、足部などを意識して動かします。
「歩き方を変えたい」と思ったときこそ、まずは自分の身体がどのように動いているのかを知ることから始めてみましょう。
毎日何気なく行っている「歩く」という動作を、身体を整えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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