ピラティス × 糖尿病 = 最強コンビ
糖尿病、とくに2型糖尿病は「インスリンの効きが悪くなる(インスリン抵抗性)」ことが大きな原因です。
厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、糖尿病が強く疑われる人は増加傾向にあり、特に中高年層で多くみられます。
糖尿病治療の3本柱
1. 食事療法
2. 運動療法
3. 薬物療法
この中でも運動は、インスリン感受性を改善し、血糖値を下げる自然な方法として強く推奨されています。(参考:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2023」)
ここで注目されているのが「ピラティス」。
ピラティスのエクササイズは、一人一人に合わせて運動の負荷を調整することができます。
すでに糖尿病の症状のある方も、今後の予防を考えている方も、無理なく続けられるのがピラティスです。
この記事では、医療国家資格(作業療法士)とピラティス国際資格(PHIピラティス)を持つインストラクターの視点から、糖尿病にピラティスが有効な理由とそのメカニズムを、わかりやすく解説します。
なぜ運動が血糖値を下げる?
運動をすると、筋肉がエネルギーとしてブドウ糖を取り込みます。
特に重要なのは、
・筋収縮はインスリンを介さずに糖を取り込める
・筋肉量が多いほど血糖処理能力が高まる
・継続的運動はインスリン抵抗性を改善する
さらに、定期的な運動はHbA1cの改善にも寄与すると報告されています。(参考:American Diabetes Association. Standards of Care in Diabetes 2024)
ピラティスは、普段使われていない筋肉を呼び覚まします。さらに、ゆっくりとした呼吸に合わせて姿勢や動きに集中することで、ストレスの軽減から血糖値の上昇も予防できると言われています。
なぜピラティスが糖尿病予防に向いているのか
①深層筋を使うことで筋量維持に貢献
体幹や股関節周囲の筋群を継続的に使うことで、基礎代謝の維持と筋量低下の予防につながります。
40代以降は年間1%程度筋量が減少すると言われており、筋量維持は血糖管理の鍵です。
ピラティスは、ジムの筋トレなどでは使いきれていない深層筋を活性化させます。これまで眠っていた筋肉をしっかりと呼び覚ますことで、基礎代謝の向上につながります。
また、日常生活の姿勢や動きから改善していくことで、普段の生活で使われる筋肉の量も増えていきます。
②自律神経を整え、ストレス血糖を抑える
ストレスホルモン(コルチゾール)は血糖値を上昇させます。
ピラティスの呼吸法(胸式呼吸)や集中は、副交感神経を活性化し、慢性的ストレスの軽減につながります。
さらに、自律神経が整うことや、余計な筋肉の緊張を和らげることで睡眠の質改善にもつながると言われています。
このように、ピラティスでは間接的な血糖安定効果も期待できます。
③継続しやすい強度
糖尿病の運動療法では
・中等度の運動を週150分以上
・週2〜3回の筋力トレーニング
が推奨されています。
ピラティスは関節負担が少なく、膝や腰に不安がある方でも続けやすいのが特徴です。
「激しい運動が続かない」という方にも適しています。
ピラティスは予防にも効果的
糖尿病予備軍(境界型)の段階での運動は特に重要です。
大規模研究(Diabetes Prevention Program)では、体重を5〜7%減少させ、週150分の運動をすることにより、2型糖尿病の発症リスクが約58%減少したと報告されています。
運動習慣の確立は、薬よりも強力な予防策になり得ます。
こんな方にはピラティスがおすすめです。
・健診で血糖値が高めと言われた
・家族に糖尿病の人がいる
・運動習慣がない
・更年期で体重が増えやすくなった
・ストレスや睡眠不足が続いている
特に30〜60代女性は、ホルモン変化により代謝が落ちやすい時期。
今から始める習慣が、10年後の健康を左右するかもしれません。
糖尿病がある方の注意点
すでに糖尿病治療中の方は、
・主治医に運動許可を確認
・低血糖リスクのある薬を使用する時はタイミング調整
・合併症(網膜症・神経障害など)がある場合は強度を調整
しっかりと専門家に確認し、安全な範囲での運動が重要です。
まとめ
自由が丘・奥沢エリアの『HAL Pilates ハルピラティス』では
・医療知識を活かした安全な運動指導
・体力レベルに合わせた負荷設定
・呼吸と姿勢から整えるレッスン
を大切にしています。
「頑張りすぎないけれど、確実に変わる」
それが継続できる運動療法の条件です。
血糖値は、「今の生活習慣の結果」であり、「これからの習慣で変えられる指標」です。
未来の自分のために、今日から小さな一歩を。

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